第1回自転車セミナーを開催いたしました!
第1回自転車セミナー
実施日時 | 平成22年10月22日(金)16時~17時30分 |
---|---|
実施会場 |
日本自転車会館3号館11階(財)日本自転車普及協会会議室 (東京都港区赤坂1-9-3) |
タイトル | 「~自転車による健康づくり~」 |
講師 |
順天堂大学スポーツ健康科学研究科 教授 形本静夫 |
プロフィール |
1972年 東京教育大学大学院体育学研究科修士課程修了 体育学修士 2002年 順天堂大学スポーツ健康科学部教授 2009年 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科研究科長 |
第1回目の今回は、順天堂大学スポーツ健康科学研究科 形本静夫教授にご講演いただきました。先生は、自転車が身体に及ぼす影響について数々の研究を発表されており、名門・順天堂大学自転車部監督としても選手の指導にあたっておられ、ご自身もプライベートで自転車を趣味とされており、ロードレースなどの大会にも参加されるなど、公私にわたり活躍されている方ですので、お話いただいた内容も大変分かりやすく、ご参加の皆さんにもご好評をいただきました。
今回「自転車による健康づくり」というテーマでしたが、自転車が健康に良いということは何となく誰でも分かっているとは思いますが、それでは具体的にはどういった点が健康に良いのかを「走る」「歩く」「サイクリング」について、データを示していただきながら、比較し考えることができました。
その中で、自転車は移動がとても楽で長い時間乗ることができるので、脂肪を燃やすにはもってこいだということが分かりますし、足や腰への負担も少ないので肥満の方でも取り組みやすいなどの利点があります。具体的には次の5つの効果が期待できます。①スタミナの向上②高脂血症の改善③善玉コレステロールの増加④動脈硬化の予防・遅延⑤糖尿病の予防ですが、2日に1回運動しないと効果が表れないということなので、継続することが大事ですね。
また自転車による健康づくりの方法として、サイクリングを行うときは強度がやや強めで適度な効果があがるとのことです。
さらに、メンタルヘルスに及ぼす効果もあり、自転車で60分間走行すると快適な感情になるというデータもあるとのことでしたが、普段運動するのに、どの運動がより快適になるかなど考えてしたことがない方は、是非比べてみてはいかがでしょうか。
そういった自転車をより長く、速く走るためにはタイヤの形状・タイヤの空気圧・路面の状態なども大事になります。加速するには大きな筋力が必要ですが、筋疲労が起こるので急に速度をあげないで、一定の速度で走ることが大事になります。登りのときは体重の軽い人が有利となります。これは体重が2倍になっても筋力が2倍にはならないからです。また、自転車は空気による抵抗が、走ることや歩くことよりも大きいため、自転車のフレームやユニフォームなどを工夫することでより快適になります。季節に関しては、冬は気温が低く空気の密度が高まるため、空気抵抗が増すことに加え、寒さで筋肉が硬直しやすく動きにくいので、自転車で走るのはきつくなりますので、春から秋とはコンディションが違うことを意識して乗って下さい。
乗り方に関しては、適切なサドルの高さにも注意が必要となってきますし、ギヤもただ重いギヤをかければいいということではなく、路面に応じて効率的なペダリングができるよう、ギヤをこまめに変えて、なるべく一定の回転数を保った方が良いということが分かりました。
こうした自転車による走行の注意点や効果など様々なデータを示していただきましたので、ちょっと健康が気になるという方、早速明日から自転車で出掛けてみてはいかがでしょうか。
講演の後、質疑応答の時間になりましたが、参加者からの活発なご意見ご質問もあり、非常に盛り上がったセミナーとなりました。
最後に先生から「人間との間に、マシンである自転車が入ることによって奥が深いものになる。だからより自転車は盛んになっていくと思う。」とのお言葉で締めくくられましたが、自転車はやっぱり良いものなのだなと、あらためて思わせていただく非常にいい機会となりました。
今回セミナーに参加できなかった方におかれましては、次回以降の開催予定については以下のとおりとなっておりますので、是非足をお運びいただければ幸いです。